(4)腹腔鏡写真で見る【慢性肝炎】の姿
次にお見せする腹腔鏡写真は、【慢性肝炎】に罹った肝臓の姿です。写真をご覧になってよくお分かりの通り、【慢性肝炎】になると、肝臓の表面に凸凹が見られたり、細かい顆粒状のものが現れてきます。
【慢性肝炎】とは、文字通り、肝臓が慢性的に炎症を起こしている状態です。この症状が引き起こされる原因としては、〔ウィルスの感染〕(主にB型・C型肝炎ウィルス)〔長期間にわたる大量飲酒〕〔薬の服み過ぎ〕などが上げられます。
肝臓に炎症が起きる理由のひとつは、【活性酸素】が大量に発生し、それが肝細胞を傷つけてしまうことによります。では、なぜこの【活性酸素】が生み出されてくるのでしょうか?
まず、ウィルス感染のケースですが、体の中に入り込んだウィルスは免疫機構がこれを異物として判断し、排除に向かいます。このときに動員される【マクロファージ】という白血球がウィルスに感染した細胞を取り込んで殺していくわけです。そして、その際に使用されるのが【活性酸素】なのです。
次に、お酒や薬のケースです。第1回目のホームページでご紹介したように、肝臓には解毒作用が備わっています。
アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドや薬の成分もこの解毒作用を受けることによって、無毒化されていきます。実はこの【酸化・還元】の仕組みの中で、【活性酸素】が大量に発生するため、これがまわりの細胞に障害を与えて肝臓が炎症を起こし続けることになるのです。
度の過ぎた飲酒や薬の大量服用は肝臓に負担をかけるために、絶えず炎症が発生することになります。従って、【慢性肝炎】と診断されたならば、酒量は減らさなければなりません。また、ご年配の方でいくつのも診療を受け、数多くの種類の薬を処方されている方は、薬剤師とよく相談の上、服用する薬の種類と量を調整していただくことも必要です。