【C型肝炎】のウィルスも【B型肝炎】と同じように、血液や体液を通じて伝播していきます。現在では、医療行為の中で行なわれた輸血や血液製剤の投与が感染の主な原因となっています。また、冒頭でご紹介したように、過去における医療行為の中での注射のうち回しや麻薬・覚せい剤の回し打ちがこの忌まわしい感染を拡大させていきました。
しかし、【C型肝炎ウィルス】の伝播力は極めて弱いため、日常生活の中で他人に感染することは極めてまれです。このことを念頭に置いて、【C型肝炎】の方に対する偏見や不当な取り扱いは現に慎んでいただきたいと存じます。
【C型肝炎】にかかってもその症状が比較的軽いため、自らがキャリアであることを自覚するケースはほとんどまれなこととされています。しかし、その60%以上の方は症状が慢性化を辿るため、一度この病気を抱え込むと大変に厄介なことになります。
【C型肝炎】は40日から100日程度の潜伏期間を経て発症し、その後の症状の経過は【A型肝炎】と同じプロセスを辿ります。【C型肝炎】の約30%は、慢性化によって【肝硬変】から【肝臓ガン】への道を歩むことになります。また、お酒の飲み過ぎが原因で【アルコール性肝硬変】に陥ったと考えられていた患者のほとんどが、この【C型肝炎】のキャリアであることが報告されています。
現在、【C型肝炎】治療の特効薬として使用されているのが、【インターフェロン】(α・β)という薬剤。ウィルスに感染した細胞を排除する目的で筋肉注射や点滴により投与されます。
しかし、この薬が有効なのは全患者数の1/3とされています。【C型肝炎】には【1a型】【1b型】【2a型】【2b型】の4種類があり、このうち【インターフェロン】が功を奏するのは【2a型】【2b型】の2つに限られ、残りの2つのタイプには効果を発揮しないからです。特に、日本人のケースでは【1b型】が約70%を占めているため、このような結果が数字となって現われているのです。
また、この【インターフェロン療法】に健康保険が適用されるのは、C型肝炎ウィルスを体の中に抱えている【慢性C型肝炎】の患者であることが条件です。肝硬変が進行して肝機能が著しく低下した方や糖尿病の方、うつ病傾向にある方、さらには70歳以上の高齢者や免疫力の低下した方などはこの治療法に耐えられないために、自ずと除外されることになります。
最近では、この【インターフェロン】に加え、【リバビリン】という新しい治療薬が登場し注目を集めています。この両者を併用することで、【C型肝炎】の治療効果が50%にまで上がるようになってきました。しかし、依然として残りの50%のキャリアの方は、ウィルスを体の中に抱えたまま生活することを余儀なくされることになります。
そこで、これらの方に対しては次の3種類の薬剤を使用して、症状の進行を抑える治療法が施されることになります。これによって【C型肝炎】の悪化を予防し、日常生活を凌いでいかなければならないのです。